2016 28/07

切手と言えば、郵便を出す際に貼り付ける「道具」としてのイメージがあるものですが、世の中にはその道具を集めてコレクションを嗜んでいる方達が多くいるものです。一見、素朴な趣味の1つのように見えるものですが、本格的に活動するコレクターの中には、希少な切手を手に入れる為にお金に糸目をつけずに大胆な出費をされる方もいます。

そんなコレクター達にとって、特に貴重な切手を入手する機会になるのがオークションになります。日々、様々なオークションで多様な切手が取引されていますが、中でも世界一の落札価格としてコレクターの間で伝説となっているのが、2014年の6月17日にサザビーズのオークションに出品された「英領ギアナ1セント・マゼンタ」です。

その落札価格は、950万ドル。当時の日本円にして9億7000万円という破格の値段でした。そう聞かされると、「元々はたった1セントだった切手が、そんなに高価で取引されるようになったのか」と驚かれるでしょう。そこで、ここでは英領ギアナ1セント・マゼンタが誕生したいきさつと、値段が高騰していった経緯とを紹介します。実は、英領ギアナ1セント・マゼンタは突然高くなったのではないのです。英領ギアナ1セント・マゼンタは、時を経る毎に神秘性が増している切手と言われます。事実、その誕生自体が偶然の産物でした。当時、ギアナではイギリス本国から切手を船便で輸送してもらって使用しており、英領ギアナ1セント・マゼンタも、その1つに過ぎないはずでした。しかし、たまたま船が遅れた為、業務に支障が出る事が予想されました。そこで、ギアナで急遽発行されたのが、英領ギアナ1セント・マゼンタです。

現在、確認されている中で、たった1枚しか現存していません。その1枚が世に出回る切っ掛けになったのは、1873年に1人の少年が発見して地元の収集家に売却した事でした。その価格は6シリング、1万円にも満たない価格が初の取引価格でした。

数年後、収集家のコレクションは約300万円でイギリスの商人に売却されます。この直後、商人は著名な収集家に英領ギアナ1セントを約360万円で売却したのです。今、世界最高額の切手として取引される世界一有名な切手が、単体で高値により取引された瞬間でした。それから44年後に開かれたオークションに再び登場した際は約3億5000万円という高額となります。

これ以降、英領ギアナ1セント・マゼンタは、オークションで登場する度に破格の値段で取引されるようになりました。

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